今日は一日だけのお休みだったが、色々とやることがあって、早朝から夕方まで出ずっぱりだった。美味しい中華料理をぶっ倒れるまで食べたくなり、夜になってから妻を伴って出かけたが、あいにく目当ての店が貸切中で、仕方がないのでてんやでオールスター定食を食って帰ってきた。
猫関係業務はお休みしたので、台湾猫旅の続きを載せることにするが、こちらも区切りが中途半端になってしまい、今日紹介するのは七堵駅付近で見かけた猫たちの写真18点。もともと瑞芳で散歩したあと、七堵から普悠瑪号で宿泊地の瑞穂に向かう予定だったのが、ダイヤ乱れのため乗り換えが上手く行かず、後続の自強号が来るまでの約50分、七堵駅の周りをうろつくことになったのだった(前回の記事はこちら)。
七堵で予定外の散歩をするのはこれが二度目。前回訪れたのは2017年1月で、この時は雨に降られたりスマホがトラブったりして夕方まで身動きが取れず、雨の上がった日没後になってから、列車の発車時刻まで40分ほど歩き回ったのだった。とばりの降りた住宅街からは、暗がりで鳴き合う猫の声がいくつも聞こえてきたものだが、大半は見つけることができなかった。
でも今回は大丈夫。夕方とはいえまだ明るく、そうした声の主は簡単に見つけられる。
こちらに気づいて振り向いたところ。クラシックタビーの女の子。
煉瓦塀の彼方にも1匹。ここ、前回歩いた時は真っ暗だったし、あんなの見えるわけないよ……。
長い地下通路を通って駅裏へとやって来た。こちら側に商店はほとんどなく、古びた集合住宅が並ぶのみ。高い建物に猫の鳴き声がこだましている。
騒ぎを聞きつけたか、さらに1匹現れた。ここには面倒を見てくれる人がいるようだし、相当数が潜んでいそうだな。
このあと七堵16:29発の花蓮行き自強号に乗り、花蓮では1時間20分の待ち合わせで後続の普悠瑪号に乗り換え。台東線の接続の悪さにうんざりしつつ、瑞穂には21:23に到着した。人口12,000人ほどの田舎の小駅で、そんな時間にタクシーがいるのか、旅程を組んでいる時から不安に思っていたが、意外にも数台が客待ちしていて、宿まで数kmの道のりを歩かずに済んだ。念のため事前にUberのアプリをインストールしておいたが、現地に着いてみると、地図上に車のアイコンは一つもなかった。宿に着いたのは21:40ごろで、カウンターの女主人に「今晩は」と挨拶すると、一緒にいた猫がにゃあと返事してくれた。とても人懐っこい黒白の猫だった。
この日泊まったのは瑞穂温泉という山間の宿。日本統治時代の1919年に官吏の保養所として開発された温泉で、泉質は炭酸水素塩泉。いわゆる美女作りのつるつる温泉だ。泉温は45℃だそうだが、客室の配管から出るお湯はそれよりややぬるく、水を加えなくてもちょうどいい湯加減だった。大浴場もあることにはあるが、見知らぬ同士が全裸で入浴するという習慣はないらしく、水着着用とのことなので諦めた。台湾旅行の初日は朝3時ごろ起きて、宿にたどり着くころにはへろへろになっているのが常なので、熱い温泉に肩まで浸かった時は心底気持ちよくて、思わず「ああーっ」と声が漏れ出るほどだった。
風呂から出て窓を開けると、涼やかな風に乗って、湯浴みの音とカエルの鳴き声が聞こえてくる。あれは日本では聞かない声だなあと思いまどろみながら、いつしか深い眠りについていたのだった(次回へ続く)。