ユーミンの古い曲を聴きながら月次報告書を仕上げて、一息ついたのちにブログの文章書きに取りかかった。俺が猫より先に本業を片付けるのは極めて珍しいことだ。雨のステイションを聴いて西立川の茶トラ係長を思い出し、ひこうき雲、やさしさに包まれたなら、あの日に帰りたいなどと順不同で続き、中央フリーウェイに至ってようやくイヤホンを外した。21歳の彼女はいったいどこへ帰りたかったのだろう、競馬場やビール工場ってうちの近所じゃねえかなどと、色々気になって落ち着かなくなってきたのだった。
今日は午後から雨との予報だったので、端から散歩する気はなく、通常出勤となる14時に家を出て夜勤に入った。今日の猫には会えずとも、先月30日と31日に出会った猫たちが、まだ載せられずにたくさん残っている。予定では時系列順に先月30日の三浦散歩を先に載せるつもりだったが、勘違いして31日の福生散歩の写真を用意してしまったので、今日はその連載2回目、茂みに潜む黒白から開始することにする(前回の記事はこちら)。
川沿いの住宅地では猫をよく見かける。河川敷と行き来しているのが多いのだろう。
「こないだの洪水で、向こうはだいぶ流されちゃったみたいだよ」
河川敷の緑地帯に下りてみると、植え込みの向こうでちょこなんとしているのが1匹。この辺りは水に浸からなかったみたいね。
大白斑のキジ白は古いお馴染さん。元気にしていたようで良かった。
初めて見かけたのは2014年7月。当時は普通に左右の耳が揃っていたが、今年4月に何年かぶりで会った時には、すでにドラえもんみたいな有様なっていた。こんな場所でアワビなんか食べる機会はないだろうから、もともと日光に過敏な体質なのかも知れない。白猫や大白斑の猫が耳に炎症を起こしているのはたまに見る。
立ち入り禁止区域を監視中の猫発見。向こうは水に浸かったようだな。
「水はとっくに引いているけど、泥がそのままだから不衛生なんだよ」
台風19号の通過から2週間以上経っているが、この辺りは未だに爪痕が残っている。遊歩道を覆う乾いた泥に猫が乗っかっていた。
それでも縄張りは変えないらしい。こちらを警戒してはいるものの、動こうとはしない。
確かここには灌木の茂みがあって、いつも複数の猫が潜んでいた。氾濫危険水位を遥かに超える増水だったので、だいぶ様子が変わってしまったが、それでもやはり元の場所がいいのだろうか。
キジ白が地面に下りて、仮設の巣穴に案内してくれた。ここへご飯を届けてくれる人がいるのだろう。
河川敷から離れ、さらに南下していると、舗装された通路の奥でぽつねんとしているのがいた。
チョビ髭に泥棒鉢割れというステレオタイプ的顔貌の黒白がこちらを睨みつけている。ちょっとだけ写真を撮らせておくれよ。
黒白の向こうには茶トラ白もいた。最初の写真にも写っているが、まったく気づいていなかった。
自分に関心が向いたことを悟り、茶トラ白は向きを変えた。
15kmの散歩のうち、半分の7.5km来たところで今日はおしまい。この日の散歩の写真はあと1回分残っているので、天気の悪い日にでもまた載せる(こちら)。三浦はそのあとということで。