不詳とされている宮本武蔵の母について調べている人が来てがっかりされると困るので、あらかじめ断っておくが、この記事は武蔵という名前の猫の母親について書いたものなので誤解なきよう。WordPressはSEO効果が高いらしく、面白がって美人とか人妻とか書いていると、意図しない様々な分野の人を呼び寄せてしまうので注意が必要だ。
三連続夜勤がようやく終わり、明日は一日だけのお休みだがそれなりに開放感はあって、仕事帰りの散歩をどこにするかずいぶん悩んだ。悩んでいるうちに退勤時刻を過ぎてしまい、日勤者に押し出されるように職場をあとにして、何となく足の向かうまま散歩を始めたのは横浜線の相模原駅から。以前と違って猫影が薄くなってしまった場所だが、とりあえずあやめちゃんに会ってから次を考えることにしたのだった。
そのような無計画な訪問でもいてくれるからありがたい。
蠱惑的なポーズでモデルになってくれた。去年の今ごろ、飼い主のおばさんが13歳と教えてくれたので、今はもう14歳のあやめちゃん。
行き先が決まらないままスタートしたため、今日の散歩は細切れにあっちふらふらこっちふらふら。あやめ邸近くのバス停から橋本駅北口行きのバスに乗り、終点のいくつか手前で降りればそこは見知った猫拠点。
猫はこちら。光の加減で銀霜降り白(silver ticked tabby and white)に見えたけど、眉間のM字ラインもクレオパトラ・ラインもないし、尻尾も無地なので、ただの灰白だな。
あどけない顔つきの三毛。ここは何匹かの猫でシェアしているらしく、去年10月に覗いた時はキジトラがいた。
とある民家の広いカーポート。あれはたまに見かける茶トラかな。
舌を引っ込めたら、やっぱり顔見知りだった。茶系の猫は皮膚にほくろが出やすく、下顎の歯茎にほくろがあると、口笛を吹いているように見えるので、印象に残りやすい。我が家のマコちゃんもそう。
物置のサバ白はとっとと逃げて、塀の上のキジ白が残った。こいつはあまり物事に動じない子。
撮影が終わるのを地面で待っているのもいた。何かいいことをしていたと思われたみたい。
ちなみにさっきの濡れ縁で去年10月に見かけたキジトラというのはこいつのこと。
橋本から電車に乗って片倉へ。定点の猫拠点では、常駐の二毛が巡回から戻ったところだった。
面倒を見ている人によれば、口内炎がなかなか良くならないとのこと。以前はほかにもたくさんの猫がいた猫拠点だが、今はこの子と三船敏郎ぐらいしか残っていないそうだ。
家に帰ったのは退勤から4時間後。いつもの路地を覗いてみると、武蔵の家の前に三毛が佇立していた。
そこにいたのは長毛美人三毛。滅多に見かけないが出会ったのは意外に古く、分倍河原へ引っ越してくるよりだいぶ前の2018年9月が最初。武蔵の母かどうかは家の人に聞いてみないと分からないが、もしそうだとしたら、この子といい、我が家のマコちゃんの母といい、茶系男子の母親というのは美人が多いなと感心した次第。