種子散布者


立川市の猫

 会社指定の通勤経路は分倍河原~調布~京王堀之内(京王堀之内からさらにバス)だが、緊急事態宣言のさなかであっても朝の京王線はかなり混むので、たとえ調布までの10分ほどでも乗りたくない。京王線に限らず、猫散歩する時もそうでない時も、朝はなるべく上り電車には乗らないようにしている。なのでまっすぐ出社する場合は、下りの京王線で聖蹟桜ヶ丘まで行き、そこからバスで多摩センター駅、さらにバスを乗り継いで職場というように、バスをメインにして経路を選んでいる。このウイルス蔓延社会にあって、電車が危険でバスが安全という理屈はないと思うが、実際のところ、今は多くのバス路線がガラ空きだし、遭遇する人の数も少ないので、乗っている時の安心感がまるで違う。まあこれは俺がそう感じているだけかも知れないけれども。
 そんなわけで今朝も南武線の下り電車、つまり立川行きに乗るべく6時ちょうどに家を出た。分倍河原からわざわざ立川を回って都心方面へ向かう人は少ないので、朝の南武線は上りの川崎行きよりも立川行きの方が断然空いている。
府中市の猫

 久しぶりの黒煙ちゃん。3週間以上会えなかったから心配しちゃったよ。
府中市の猫

 初めて会った時(2018年9月)と比べると、被毛の色がずいぶん赤茶けた。ターニッシュって進行するものなのだな。
府中市の猫

 散歩開始は西国立から。住宅街の小さな児童公園に2匹の猫が集っていた。
立川市の猫

 花壇用の区画にはナガミヒナゲシが咲き乱れている。繁殖力の強いこの花の種を、猫たちが体にくっつけて運んできたのだろう。
立川市の猫

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 体格の大きな方はサビ。ピントの合わせにくい模様だな。
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 キジトラは人懐っこい子。
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 お花のところでお澄まし顔。
立川市の猫

 都市化が進んで野生動物が駆逐されても、そこで暮らす猫たちが代わりになって、種子散布者を務めている。野生であっても野良であっても、自然環境下で暮らしていれば、自動的にそのシステムに取り込まれていく。ナガミヒナゲシは植物界の厄介者で、アレロパシーと呼ばれる作用でほかの植物の生育を阻害するので、この花がコロニーのようにまとまって咲く場所では、ほかの植物の勢力が弱まっているのが分かる。高度に文明が発展した人間社会でさえ、そうした自然の仕組みから逃れることができないことは、昨今のウイルス禍が証明している。生き物というのは望むと望まざるとに関わらず、こうして強制的に淘汰圧に晒され、進化させられて行くものなのだ。
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 ナガミヒナゲシの公園から少し離れた路地には、ご飯待ちの長毛白が佇んでいた。
立川市の猫

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 塩むすびみたいな白。ここのご飯は7時からなので、あと30分くらいの辛抱だよ。
立川市の猫

 逃げかけの白を横から撮ったら、思いのほか尻尾が可愛らしかった。
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 木香薔薇の咲くアパートで猫の集会を見かけた。
立川市の猫

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 しばらく様子を見ていると、茶トラが自転車の下に消えて、代わりに黒が現れた。
立川市の猫

立川市の猫

 奥の茶トラ白を巡って恋の駆け引きかな。
立川市の猫

 臆病な茶トラ白は自転車の向こうに隠れてしまった。このあともまだ散歩は続くが、今日も写真の数が多かったので、ひとまずここまでを前半として、後半は後日載せることにする。ゴール地点の高松町三丁目バス停まではあと4.3km。
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