ついに現職最後の出勤日となった今日は、今までいちばん頻繁に散歩して、見知った猫の多い西国立から散歩開始。よく晴れた朝だったが、すでに日の出時刻は6:21になっていて、あまり早く出ても仕方がないので、7時ごろ西国立に着くように家を出た。
いつも通る電器屋の路地では、高いところの好きな茶トラ白や、怒りっぽい三毛など、お馴染みさんに会うことは叶わなかったが、対象が外猫である以上仕方がない。代わりに見かけたのはアパートの通路でご飯待ち中らしき黒だった。
空っぽの容器に囲まれて、期待を込めた視線を寄越す黒。悪いがご飯はないのだよ。
時々通る猫アパート。最近子猫が何匹かいるので、MOONちゃんに場所を教えたら、えらく喜んでくれた。先日見かけた時は、さらっと流しただけだったが、MOONちゃんとこの写真を見たらすごく可愛く写っていたので(こちらやこちら)、そういうことならもう一度と思って来てみた。
工務店のびっくり顔。何度か探しに来てたんだが、最終日の今日になって、ようやく会えた。
「そりゃ確かにここは防犯連絡所だけどね、猫の立哨じゃどうにもならんわな」
この子に会うのはいつも日陰だったが、ようやく日なたで撮れた。眩しそうだね。
立川通勤最後の散歩は終わった。
この写真に猫は写っていない。つい最近まで、ここにはラーメン屋や町工場の入る古びた長屋が建っていて、そこには老夫婦らしき2匹の猫が暮らしていた。
立ち退きから解体まであっという間に進み、建物は跡形もなくなって、人懐っこい老夫婦もそれきり姿を消した。恐らくもう二度と会うことはない。この趣味を続ける以上、こういうことはこれからも起こるが、たとえ一刹那であっても、心に温もりを与えてくれた小さな生き物の存在を、俺は決して忘れない。