硝子体茎顕微鏡下離断術および水晶体再建術と称する二本立ての手術は、痛みや恐怖を感じることなく正味20分ほどで終わった。レーシック手術を受けたことがあるという同僚からは、「手術器具が眼内に入ってきて、うにゃうにゃしているのが全部見えて、めっちゃ怖い」と脅されていたが、実際は最初から最後まで強いライトが当たって何も見えなかった。現時点では術後感染などもなく、視界を遮っていた海藻状の異物(硝子体出血)もなくなった。視力は術前よりやや落ちたように思うが、安定するまで1ヶ月ほどかかるそうなので、気長に様子を見ていく。
手術後しばらくは大人しくしていたが、今日はゆっくり1号の命日(人間で言うところの三回忌)で、久しぶりに雨の心配もなかったので、朝から出かけてお参りしてきた。もちろん猫探しも怠りなく、矢川からブアイソーズ公園を経由して、最終的には立川までの6.6kmを2時間かけて歩いた。目に負担がかかるようなこともなく、このままブログ再開と行きたいところだが、あいにくここのところ雨がちな天気が続いていて、九州や近畿、東海地方などでは大雨による大規模災害にまで発展している。今年の梅雨は雨と風がセットになっていることが特徴で、この現象は梅雨前線が上空を南下・北上するたびに起きている。これが続くようだと毎日の散歩は厳しいかも知れない。
それはさておき、今日の猫は近所で見かけたキジ白から。
背中の逆影(黒い部分)がずいぶん濃いね。キジトラ白じゃなくてキジ霜降り白かしら。
縞模様が見えるので、キジトラ白で間違いなさそう。ちなみに、体の一部しか見えなかったり、白斑が大きいなどの理由で毛色を確定できない時は、考えられる中で最も野生型に近い毛色に分類することにしている。
矢川駅をスタートしたのは6:20。日曜朝の閑散とした広場の隅で、1匹の猫が香箱を組んでいた。
ブアイソーズの茶トラ白。以前はほかにも古馴染の黒白がいたが、1年ほど前から見かけなくなった。
今日は先日買ったsmc PENTAX-FA 77mmF1.8 Limitedという単焦点レンズを持ち出した。この写真のほかにもいくつか撮影してみたので参考まで。
参道脇の猫民家に住む、ゴージャスおよびアンゴージャスな黒白。カメラを向けられてきょとんとしているところ。
7時半を過ぎて気温が上がってきた。今日は久しぶりに真夏日が予想されていて、早いところ済ませないと、ゆっくり邸にたどり着く前に体力が尽きてしまう。猫もあのような風体だから急がなくては。
ゆっくり邸に到着したのは8時ちょうど。常駐の白が定位置で寛いでいた。
ゆっくり邸の裏手には、ゆっくり1号ほか何匹かの猫が眠っている。サチコが高齢になったこともあり、猫の寿命が尽きた時に、どのように弔うか考えるようになった。火葬して、小さな容器に骨を収めて、写真を立てて、蝋燭と線香を上げて……。以前はそうしたことを想像していたが、今はだいぶ変わっていて、ゆっくり1号や某巨大公園の茶トラ係長のように、慣れ親しんだ地に埋葬するのがいいのかなと思っている。我が家の場合、それは自宅の庭であり、墓石の代わりに季節の花でも植えれば、毎年決まった時期に忍ぶこともできる。飼い主の都合により子孫を残させてやれなかったので、せめて土に還るという、生き物として最後の務めを果たさせてやりたい。考え始めると悲しすぎて、いつも途中でやめてしまうけれども。
散歩を終えて帰宅したのは9時半前。黒煙ちゃんは元気そうにしていた。
武蔵近影。見た感じで3〜4歳だろうと思っていたが、鼻や目の縁にほくろができているので、意外にお年なのかも知れない。猫も人間と同じように皮膚や粘膜にほくろができるが、特に茶系猫は中年以降になるとかなり増える。理論上、茶系猫の毛色はフェオメラニン(赤黄系の色素)により発現し、ユーメラニン(黒系の色素)は生成されないことになっている。ほくろができる原因は未解明だそうだが、茶系猫は本来白いはずの髭に黒いのが混じることもあり、ユーメラニンを抑制し切れない何らかの因子が存在するのだろう。なお、こうした平面状のほくろ(lentigo simplex)は癌ではなく、癌の原因になることもないとのこと。
こちらは我が家のマコちゃん。鼻先や目の周りに小さなほくろができているが、武蔵ほどではない。
マコちゃんのほくろは大部分が口の中。お見せできないのが残念。