一日だけのお休みだった今日は特にこれといった活動もせず、午前中は猫のブラッシング、午後からは健康診断の問診票を書くなどしてまったり過ごした。健診を受けるのはいつも誕生日(2月28日)と決めているが、今年はコロナの影響で予約が混み合っており、夫婦一緒に受けられるのは25日しかなかった。半年近く前に予約したにもかかわらずこの状況であり、今は年度内どころか6月ごろまでいっぱいになっているようだ。
去年の今ごろは、横浜港のダイヤモンドプリンセス号でクラスターが発生して大騒ぎになっていた。市中にも感染拡大の兆しを見せていた一方、マスクもエタノールも入手困難であり、そんな時期にのこのこ都心の健診センターへ出かけることが躊躇われたので、会社に相談した上で健診はキャンセルした。今になって考えれば、キャンセルするならむしろ今年だろうと思うが、50代という死にやすい年代に2年も健診を受けないことは相当のリスクだ。この1年間の情報や経験で、電車やバスの車内でも静粛にしていれば滅多なことはないと分かってきたので、全車指定席の京王ライナーに乗って、健診センターへ赴くことにしたのである。
猫の方は今月10日に訪れた海浜公園の続き(前回の記事はこちら)。猫を構っているうちに、正午すぎのバスに乗り遅れて一旦公園に戻る羽目になり、その50分後に次発のバスめがけて再び歩いていると、バス停の前で1匹の猫が手持ち無沙汰にしていた。
塀にくっついてかしこまっている。お昼ご飯を待っているのかな。
挨拶代わりに指を差し出すと、おずおずと近寄ってきた。さっき見かけた工場の黒白は首輪なんかつけてもらっちゃって、手厚くされていたようなのに、たった数十m離れているだけでずいぶん待遇が違うものだな。
モデルになってくれたお礼に、高級カリカリを一握り与えてバスに乗った。
海浜公園の次に立ち寄ったのは、20代後半の一時期住んでいた大森の下町。当時(1995年ごろ)から猫が多い街だとは思っていたが、猫散歩で訪れるようになったのは2011年10月が最初だ。でもさすがに昔のメンバーは残っていないだろうな。
堤防の向こうは運河のような河川のような正体不明の水場。たぶん汽水なので猫の飲み水にはならない。
近寄ると逃げるくせに離れると名残惜しそうに見つめる子。あとで調べたら、この子には2014年の暮れにも会っていた。
堤防の下にはさっきの若い黒のほかに、年配の黒が増えていた。若い黒は縄張りに排泄されて抗議の眼差し。
街なかに出ればさらに多くの猫が待ち受けているはずだが、時刻はすでに14時半で、そろそろ帰途につかないと帰る前に日が暮れてしまう。次へ向かう前にほんの触りだけ家並みの路地に出てみると、すぐに路肩の猫が目に入ってきた。やっぱりここは今でも猫の巣窟なんだなあ。
なかなか警戒心が解けず、宥めすかして撮った写真は片耳がイカになってしまった。
この日最後に立ち寄った木立の公園では、タキシード姿の黒白がぽつねんとしていた。
ごめん、タキシードで羽根突きして負けた人を想像して、思わず笑ってしまった。
今度は若くて小柄な黒白。タキシードでもないし羽根突きで負けてもいない子。
この日の長い散歩は鉢割れ黒白でおしまい。このあと昭和島からモノレールに乗り、羽田空港から聖蹟桜ヶ丘まで高速バスに乗って帰った。大森の街なかはまた機会を設けて歩いてみたいと思っている。