相変わらず腰が痛いので、今日の散歩は平らな場所を選んだつもりだったが、多摩地区というのは多摩川やその支流と切っても切れない縁があり、川がある以上は必ず侵食と坂道がつきものなのである。中でも灰色の故人・青2号が住んでいた路地は立川崖線の谷と丘を結ぶ急坂で、ほんの短い距離ではあるがそこだけは避けて通ることができなかった。
立川崖線というのは多摩川中流域の左岸に沿う崖地で、青梅市千ヶ瀬町付近から狛江市和泉町まで40kmほどの長さを持つ。崖下は多摩川の旧河床なので、自治体のハザードマップでは大部分が氾濫想定区域になっているが、もし本当に浸水したら多摩地区自体が壊滅状態となり、今さら考えてもどうにもならないので、地元の話題に上ることはあまりない。我が家も旧河床の氾濫想定区域に建っており、2019年の台風19号で避難する羽目になったことは当時の記事にも書いた(こちら)。
今日の1匹目は去年8月以来のオッド1号。すでに逃げられかけており、膠着状態に陥っているところ。
耳をやや反らせて警戒中。半年ぶりなのできっと忘れられている。
とはいえ本気でイヤならとっとと逃げているはず。目つきに温かみがあるように見えるのは気のせいかな。
かつて馴染の銀渦(silver classic tabby)が暮らしていた古い一軒家はしばらく前に取り壊され、今はその場所に新たな家が建築中だ。今この路地に残っているのはあの黒白ぐらいだろうか。
よくよく見ると記憶に残る黒白とは違っていた。この毛色は数が多すぎて、記憶の糸をたぐるのはもはや不可能……。
近寄ろうとしたら奥の方へ逃げてしまった。去年の大晦日にも同じ場所で見かけた猫(こちら)かと思ったら違ってた。き、記憶力が……。
日差しが強くなるとともに猫も高みに上がってきた。この写真には2匹写っているが、現場では1匹しか気づいていなかった。
もう1匹はだいぶ先なので、さっきの写真じゃ分かりにくかったかも。
猫たちが寛ぐ穏やかな昼下がりだったが、このあとにわかに北風が強まって、震える寒さに逆戻り。屋根の上の猫たちが慌てて撤収する姿を想像しながら職場へ向かった。