昨日からの偏頭痛を今日も引きずってしまい、4日ぶりの仕事中も生ける屍と化していた。今日は朝から爽やかな秋晴れとなって絶好の散歩日和だったようだが、そんなわけで昨夜はあまり寝られず、猫を探しに出かけることもできなかった。このようにして貴重な秋の一日を無駄にしていくのはとても歯痒い。
救いなのはこの季節、出かけさえすればたくさんの猫に会えることで、特に長時間歩ける休日などは連載2~3回分の猫が見つかるので助かっている。今日紹介するのもそんな感じで一度に載せ切れなかった猫たちで、8日の朝、北野~京王八王子を9.3km歩いた時の後編となる。この日は散歩のついでに平山の床屋で髪を切ることにしていて、予約した10時に合わせて終わるよう調整しながらの散歩となった。京王八王子までの間に見かけた猫の大部分は前編で紹介済みだが、紙幅の都合により1匹だけ残ったのがこちらの茶トラ白。歓楽街の往来をいつも高みから眺めている子。
偉そうに見えてからっきし臆病。近寄る素振りを見せただけで腰を浮かし、さらに前へ出たら屋根の向こう側に飛び下りてしまった。
京王八王子に到着したのはスタートから2時間半後の9:20。電車に乗る前に腹ごしらえをして、平山で髪を切り、帰宅する前に猫ヶ丘を一回りして見かけたのが以下の猫たち。黒いのが2匹いるのが分かるかな。
室外機の黒は2週間前にも同じ場所にいた。敷物が柔らかいから居心地がいいのかな。
その辺を一回りして戻ったら巡回に出ていた。意外に臆病で、近寄るのはこれが精一杯。
猫ヶ丘の標高の高い方もチェックしてみたが、ちょん突きの三毛ちゃんは屋根の上で寝ていたためスルー。同じ路地に潜んでいた茶トラ白が唯一の収穫だった。
今にも泣き出しそうな顔つき。いくら呼んでもその場を動かない。
窓の向こうのアビちゃんは4月8日以来の半年ぶり。裏庭の猫ボックスが片付けられていたので、もう会えないだろうと思って諦めていた。元気にしていたようで良かったー。
毛色が褪せたように見えるのは気のせいか。足元が覚束ない感じで、少し老け込んだようにも感じた。小柄だから若く見えるけど、この子は推定16歳以上と高齢なので、家の中で隠居することにしたのだろう。この日は会えてラッキーだったが、今後は難しいかも知れない。
猫ヶ丘名物(?)のクリーム猫。最近はこの子を見かけることがいちばん多い。
左耳の大きな切り欠きが特徴。猫ヶ丘でよく見かけるクリームにはもう1匹、古馴染のクリーム白がいるが、どちらもメス(推定)らしく、この辺りに茶系の猫が増える原因の一つになっている。茶色を発現するO遺伝子は、白を発現するW遺伝子の次に強力で、優性のO遺伝子が1個あるだけで白以外の毛色を抑え込んでしまう。加えてO遺伝子座はX染色体上にあり、O遺伝子をホモ接合体OOで持てるのはメスだけなので、茶色の母から生まれてくる子供は、父親が白猫でない限り必ず茶系の毛色になる(二毛や三毛を含む)。猫島で有名な愛媛県の青島などでは、こうした遺伝的特性を直に観察することができる。
散髪を終えて帰宅したのは12時半すぎ。自転車で武蔵邸に差しかかると、ちょうどカーポートの奥から武蔵が出てきたところだった。
その向こうにはクロエさんの姿も。両方同時に会うのってずいぶん久しぶりかも。
どちらを先に撮ろうか迷っているうちにクロエさんを見失ったので、転がる武蔵を撮ってみる。怪我はすっかり治ったみたいね。
怪我する前よりも大人しくなったような気がする。こいつは台車に乗ったサチコを見ただけで逃げちゃうくらいだし、意外にヘタレなんだよなあ。
なまじっか名前が立派だと色々やりにくいよな。俺も中高生のころ、下の名前がカッコいいとか言われて、名前負けするのがコンプレックスだったからよく分かるよ。
また今度サチコを連れて来るから、逃げないで相手してやってよ。
武蔵と別れて帰宅すると隣家の敷地にクロエさんがいて、驚いたようにこちらを見つめていた。今まで隣に遊びに来たことがあるのはクロエさん、武蔵、黒煙ちゃんの3匹だが、うちの敷地まで入ってきた猫はまだいない。こちらはいつでも大歓迎なんだけどな。