台湾猫旅2日目(3月20日)は早朝から烈嶼を散歩したあと、9:30発のフェリーで隣の金門島に渡り、金城鎮の市街地を2時間ほど散歩する予定だった。ところが九宮碼頭に行ってみると乗る予定のフェリーが休航で動かず、やむなくバスで金門大橋を渡ることにしたものの、案内所のおじさんに教えられたバスの発車時刻が間違っていたりもして、なかなか烈嶼を脱出することができない。高雄行きの飛行機に乗れさえすればいいので慌てるようなことはなかったが、むしろ助かったのは、このトラブルがきっかけで声が出るようになったことだった。前回の記事にも書いたように、久しぶりの海外旅行なので最初はなかなか声が出せず、「啊?」とやられて凹んだりもしていたが、トラブル発生となるともじもじしているわけには行かない。ポケトークの助けを借りつつ、俺が知っている限りの英語や中国語を駆使して、速やかに解決を図らなければならない。ちなみに台湾で「啊?」というのは日本語で言うところ「え?」とか「はい?」のレベルで、語気が強いので怒られているような気分になるが決してそうではない(らしい)。
そんなわけで中国語圏ではでかい声ではっきりと喋っていれば何とかなることを思い出したので、あとは猫である。九宮碼頭から2km離れた東林老街まで車で送ってもらい、バス停で次の発車時刻を確認して顔を上げると、道路の向こうから黒いのがこちらを見つめていた。あと40分しかないのにこれはラッキー。
巧みに撒こうとする黒を追跡してアップを1枚。この子は早朝にも見かけた黒で、この日の散歩で行き会うのは4回目。広い縄張りを活発に動き回っているようだ。
目を細めてこちらを見定めている。畑の作物は金門特産の高粱かと思っていたけど、穂の形が違うかな。
白斑は家畜の表現型と言われるが、金門県内を散歩して見かけた猫には白斑のないのが多く、多くは野猫かそれに近い生活をしているのかも知れない。この警戒感は訓化された人里の猫とはちょっと違うような気がする。
ネズミでもいるのか、排水溝に執着して離れない。少しだけモデルになってくださいな。
バスの発車15分前に見かけた茶トラで烈嶼の散歩は終了。このあと東林バス停から15路のバスに乗って金門大橋を渡り、終点の金城車站には20分後の11時すぎに到着した。もともと2時間の予定だった金城散歩は1時間に短縮となり、急ぎ足で歩いてみたものの見かけた猫はお昼寝中のキジトラが1匹。金門県の県庁所在地である金城鎮は思いのほか都会で人口は42,000人に達する。日中は車やスクーターの往来が多く、気温も上がるので、朝の散歩じゃなければ厳しいだろうとは予想していた。
人懐っこすぎて写真が撮りにくいので動画も撮った(こちら)。1時間でも散歩はしてみるものだなあ。
こうして小金門と大金門の旅は無事終了。短い散歩を終えたあとはバスで金門空港へ移動し、13:10発の立榮航空8918便で高雄へひとっ飛び。改めて台湾本島での猫旅が始まるのだった。この続きはまた明日。