俺から掠め取った竹輪の味が忘れられないのか、サチコは相変わらず台所で頑張っているが、以前ほど頑なではなくなった。とにかく猫というのは習慣の動物で、餌の風味が少し変わっただけで食べなくなったりと、色々と面倒ではあるんだが、一度慣れてしまえばほかの多くの愛玩動物より扱いが楽だったりもする。ただ、俺が台所で水仕事をしている時など、棚の奥からカリカリの袋を引っ張り出して、直ちに開けろとせがむんだが、それが皿に盛ってあるカリカリと同じものと分かってやっているのか、それとも少しボケてきているのか、今いちはっきりせず心配になっている今日このごろだ。
さて、今日の記事は一昨日行った奥多摩猫集落の2回目(前回の記事はこちら)。先ほどすべての写真の準備が終わって数えてみたら、ぎりぎりあと1回で載せられそうなので、3回目はまた別の日に紹介する。
前回は上の段の縄張りを高巻きに迂回して、炊事小屋のキジ白に逃げられたわけだが、その後、つづら折りの杣道を下りていると、縄張りの入口で見張りしているのが見えてきた。
柵の向こうにいた黒白が様子を見に出て来た。知らない人など滅多に来ない土地だからか、興味津々という感じだね。
狭い平場に出てみると、何匹かの猫が日に当たって寛いでいた。この黒はたぶん去年の秋にも会っている。
9時前にしては日差しが強く、予想していたよりだいぶ暖かい。屋根の上ではキジ白が日に当たっていた。
猫だまりと化している縁側。黒白の向こうにも何匹かいるけど、何やらうごめいているばかり。
ちょこまか落ち着かない子。遊んでいるところの写真はなかなか撮れなくて、お澄まししている顔ばかり。
前の日が雨だったせいか、どの猫も嬉々として日差しを浴びている。一方俺は写真のコントラストが高すぎて調整が大変だったりする。でもせっかくいい景色に溶け込んでいるんだから、きれいに仕上げなくちゃね。
どこからか現れたのは、5月に観察しに来た無尾のキジ白(こちらの記事)。あれから半年経ったわけだが、これほど尻尾の短い(というか、ない)猫は依然として現れない。去勢しているからなのか、それともほかに理由があるんだろうか。
上の段のメンツには一通り挨拶したので、先ほど立ち寄った下の段の縄張りに下りてみた。
上の段の黒白に輪をかけて人懐っこい茶トラ白。もともとこの集落の猫たちは警戒心が強く、地元の奥さんによれば、人懐っこいのは1匹ぐらいしかいなかったそうだ(この子)。その1匹は去年の秋を最後に見なくなったけど、人懐っこい血はしっかり残していったらしい。
奥ではたくさんの猫がまったり中。動画も撮っといた。
このあと下の段の猫民家に突入して、敷地で遊ぶ猫たちを堪能したわけだが、そろそろ紙幅が尽きたので今日のところはこれでおしまい。次回はこの猫民家で遊ぶ猫たちを紹介する予定。