世の中は明日まで連休らしいが、俺は明日が異動先の着任日。初日は研修とのことで、午後から行けばいいので、今のところそれほど絶望感はないが、たぶん日が暮れたら悲嘆に暮れることになると思う。ああ働きたくない、このまま夜が明けなければいいのに。
今日は久しぶりに緑道を経由して、西国立の先まで歩いてみた。どういうわけか猫の出没の仕方がとても偏っている日で、前半3分の2はただの1匹も見かけなかった。特に、長い緑道を全部歩いて1匹も見ないということは過去に例がない。
途中2回の休憩を挟んで、ようやく1匹目に会えたのは、散歩開始から1時間後。気象条件が悪いわけでもないのに、勝手知ったる国立や立川で、これほど難渋するとは思わなかった。
基本的には人懐っこいんだろうけど、前回会ったのは2012年10月だから、向こうはこちらのことを忘れている。少し距離を取って落ち着いた。
穏やかな顔をしていたので、指の匂いで挨拶できるかなと思ったけど、やっぱりダメだった……。猫道は厳しい。
ここはかつて、おにぎり顔に初めて会った路地。久しぶりに覗いてみたら、黒いのが座っていた。
ちょっと近寄ったら即座に逃亡。あいつ、おにぎり娘の子供だったりしないかなあ。箱庭みたいな遊び場からは、とっくの昔に誰もいなくなっちゃったけど、子孫が残っていれば、おにぎりの母娘も生きた甲斐があるってものだ。
足音を忍ばせて裏から近寄ってみたけど、もうバレちゃって全然だめ。このあと予定通り塀の向こうに飛び降りてしまった。
とても久しぶりな、学校裏の猫アパート前。猫収納箱に鉢割れが見えているね。
その後、撫でたり出血したり色々あって、最終的にごろーんに至った。
未だかつてない懐きよう。実はこの子は俺には冷たくて、近寄ってもシャーしか言われたことがなかった(一例)。何か心境の変化があったんだろうか。
猫と遊んだあと、ああして見送られると、後ろ髪を引かれる思いで立ち去りがたい。ここにはさらに人懐っこい三毛婆さんもいたはずだが、最近まったく見なくなった。動画はこちら。
出だしは不調だったが、後半はたくさん会えた。次の猫は道端で見かけたサビ。
この辺には少なくとも4匹ほどのサビがいるが、サビだけに、どれがどれだかさっぱり分からない。
「夜汽車はどこへも連れて行ってはくれない。ただ朝へ向かうだけさ」
長い休暇のトンネルを抜ければ、再び白い日常が待っている。明日から新しい職場に通う日々が始まる。