昨日未明に発生した台湾南部の地震により大きな被害が出ているとのことで、先日お世話になったばかりの国で起きたことだけに心を痛めている。犠牲者の冥福を祈るとともに、被災者の救出と早期の復興を願っている。
前回の台湾旅行の時も、帰ってきて間もない昨年2月4日、復興航空の国内便(台北松山~金門)が墜落して、多くの犠牲者を出した。俺も台北から花蓮へ行く時に同じ航空会社の同型機に乗ったばかりで、原因が解明されるまでは利用を見合わせるつもりでいたが、どうやらヒューマンエラーだったらしく、余計乗れなくなってしまった。そもそも俺は飛行機が怖いので、台湾へ行く時も電車かバスでお願いしたいぐらいだが、それでは海を渡れないので嫌々乗っている。旅客船は就航していない。
さて、今日の記事は台湾猫散歩の2日目(1月27日)から。雨の淡水を散策したあと、捷運と台鉄を乗り継いで暖暖に移動し、そこから2駅離れた瑞芳まで歩くつもりで散歩を開始。前回の記事では暖暖媽祖廟に集う猫たちと戯れ、隣駅の四脚亭を目指すところまで紹介した。
丘を越えて基隆河の支流を渡り、次の街に差しかかったのは12:40。田舎町のせいか煩わしいスクーターも少なく、川べりの花に気を良くして歩いていると、塀(というか擁壁)の上で周囲を監視しているのがいた。
「歡迎來到貓服務中心。你做什麼來了?(猫サービスセンターへようこそ。何しに来たの?)」
日本から散歩に来たんだよ。怪しい者ではないので、街に入らせてくださいな。パスポートも持っているよ。
塀を見上げてうだうだやっていると、隣にもう1匹現れた。お友達か、それとも家族かな。
10分ほど粘るうちに、ようやく出てきた。毛色は二毛のようにも見えるけど、レッドがはっきり確認できないので、キジ渦(ブラウンクラシックタビー)に分類しとく。
「入ってもいいけど、お友達がたくさんいるから、びっくりさせないでね」
服務中心の2匹に挨拶して住宅街に入り、河岸段丘の緩やかな坂を登り切ると猫がいた。確かにお友達が多そうだな。
三たびのキジトラがこちらを見ていた。もう近づかないから、安心してください……。
人通りのほとんどない路地には、ちらほらと猫影が見え隠れしている。でもどうせ逃げるんだろう?
定番のスクーターの上にも黒がいた。家に帰ってから写真を拡大したところ、さっき塀の上にいたのと同一人物のようだ。もしかして注目されているのかな。
引いてみると、ちゃんと保護色モードになっている。猫の毛色は様々だが、みんな自分の毛色を自覚して行動しているのかも知れない。
暖暖出発から3時間近く経過して、隣駅の四脚亭にたどり着いたのは14時ちょうど。ここまでの距離は8.3kmとさほどではないが、朝の淡水でも4km歩いているから、それなりに疲れている。重要な中継地点である瑞芳をパスする気はないが、わざわざ歩いて行くほどでもないと思い直して、1駅だけ電車に乗ることにした。
電車が来るまで10分ほどあって、駅前をぶらぶらしている間にも、2匹の猫に遭遇した。1匹は飛んで逃げたが、もう1匹は辛うじて捕捉。やっぱりこの国は猫パラダイスのようだ。次回は瑞芳の猫たちを紹介する予定。