一日だけのお休みだった今日はお昼前から用があり、猫関係業務は朝早く出かけて8時すぎに終えた。歩いたのは自宅から3km以内のごく狭い範囲で、今日の目標は市内の川辺堀之内という地区で猫を見つけること。近いからといって出退勤時に歩けるかというとそうでもなくて、鉄道の駅を散歩の起終点に設定するとなると豊田から高幡不動となり、猫を探しながらだと7km近く歩くことになる。
日野市は水の郷と謳われていて農業の盛んな土地ではあるが、中央線の南側一帯(西平山、東平山、豊田、東豊田、川辺堀之内など)は大規模な再開発が進行中で、殊に川辺堀之内に至っては、かつての純然たる農村地帯の面影はほとんど残っていない。区画整理が完了すれば地名すら失われる可能性もあり、街の歴史や猫の暮らしを記録に残したくて過去にも何度か訪れているが、なにしろ造成地が更地のままなので、猫を見かけたことは一度もなかった。急速な人口減少と空き家増加が確定しているのに、わざわざ駅から離れたひな壇(傾斜地に盛り土・切り土して平らにした土地)に家を建てようなどという物好きは少ないのだろう。ちなみに同様の理由で猫を探した場所に八王子市宇津貫町というのがあり、ほとんど山林のため見つけるのは困難と思っていたにもかかわらず、奇跡的に可愛らしい子猫に会えたことがある。
家を出たのは5:50。先月20日とまったく同じ場所でアビちゃんが東を向いていた。
視線の遥か先にはアンカレッジ。旅に出たいとでも思っているのかな。
バス停へ向かう前に猫ヶ丘を回ってみた。とある横丁で茶トラ白発見。
この場所で猫を見るのは初めてだが、この子に会うの初めてではないかも知れない。猫ヶ丘には夥しい数の猫が生息していて、しかもその多くが茶トラ白なので、とても覚え切れない。
今朝の最低気温は7.0℃で、まだ日の差さない民家の庭はかなり寒い。
スッパニャンは定位置で日に当たっていた。今朝はこのほかにも5〜6匹の茶トラ白をスルーした。
豊田駅を出発して間もなく、逆光の路地でこちらを振り向く猫発見。あれはもしかして……、
きょとんとしているな。去年10月以来だから覚えてるわけないか。
この毛色はサバ渦白、つまりシルバークラシックタビーに白斑が入ったもので、俺の行動範囲ではこの子が唯一。通りがかりの奥さんによれば、捨てられていたのを近所の人が保護して、面倒を見ているとのことだった。鼻が少し潰れてペルシャチックなので、何らかの血統猫の遺伝子が混じっているのだろう。
サバ渦白のあとはしばらく猫影が途絶えて、次に見かけたのは1時間後。諦めて次のバスで帰ろうとしていたら、とある小公園のベンチに猫が座っていた。
やっぱり人懐っこい子だった。毛並みが荒れて分かりにくいけど、眉間や体躯にレッドが混じっているので二毛だね。
とある民家の庇で猫が寝ていた。ちょっと遠いので分かりにくいかな。
黒白を見つけたのはバスの発車20分前で、残った時間はサビと追いかけっこに費やした。
茂みを潜って隣の道に逃走。根気強く距離を詰めたものの、臆病すぎてこれが精一杯。
最後は塀越しに膠着状態に陥り、バスの発車3分前となって俺が先に音を上げた。今日はこれでおしまい。