当初の三連休の予定では、昨日は小湊鉄道の気動車に乗りに行くついでに猫を探し、夕方にはバスで五井〜羽田空港〜川崎と移動して、その夜は工業地帯に建つただ一軒の旅館に泊まるつもりだった。つまり石炭列車を見物するのは今日の予定だったわけだが、あいにく天気予報が芳しくなかったため、小湊鉄道は諦めて、昨日日帰りで石炭列車を見に出かけたわけである。スケジュールに穴の開いた今日は、お昼すぎに夕食の材料を買いに行ったくらいで、ほとんど一日中引きこもって過ごした。
明日は天気が回復するらしいので、仕切り直しで小湊鉄道に乗りに行くことはできる。久しぶりにDMH17Cの音を聞きながらうたた寝したいという欲求もあるが、何しろ五井は遠い。上総牛久はさらに遠いし上総中野はもっと遠い。どうせ行くなら沿線をゆっくり散歩したいので、小湊鉄道は次の機会に回すことにした。今月は三連休があと2回あるので、きっとチャンスはあるはずだ。
猫の方は昨日の続き。目当ての石炭列車の運転がすでに終了していて、いくら待っても来ないことを知らない俺は、到着時刻までの3時間ほどを散歩で潰すことにして、まずは隣の駅へ足を延ばした。
鶴見線の旅客駅の大部分がそうであるように、ここも無人駅なので人間の職員は配置されておらず、猫が利用者を見守っている。合理化ここに極まれり。「鉄道というのは貨物を運ぶために発展したのであって、人間などついでに乗せてもらっているようなものだ」と言っていたのは誰だったかな。
奥の方にも1匹いるが、あちらはしょんぼり下を向いているようだ。
オフィス街とは違って、こうした工業地帯は8時始業の会社が多く、すでに通勤ラッシュは終わっている。キジ白はいつの間にか2匹に増えた。
2匹とも去年の初夏に会った子。元気にしていてよかった。
鶴見線と南武支線の接続駅である浜川崎を目指す。某巨大製鉄会社の敷地を通り抜けていると、はるか彼方に猫が寛いでいるのが見えた。
おお、猫だ。猫製鉄再び。
青い首輪が見えるのできっと飼い猫だ。ちなみにこの日会った猫の大部分は工業専用地域で暮らしていて、それ以外の用途地域で見かけたのはこいつだけ(それでも工業地域だけれども)。
鉄道貨物全盛期には、何条もの貨物線が混じり合う物流の拠点だった場所。廃止された高架線の下は猫たちのお寛ぎ処になっている。
こいつも去年の初夏にここで会った子。工場ばかりの土地なので、猫が暮らすには厳しいと思うんだが、どこにも親切な人というのはいるんだなあ。
一通り転がったあとは寝床に落ち着いた。壊れたパイルの輪っかで丸くなるんじゃないのね。
3匹の猫たちが集う駐車場の先にはお昼寝中の茶トラがいた。おーい、写真撮らせてくれー。
何事かと振り向いた茶トラは、こちらの意図を察したのか、目を細めてポーズを取ってくれた。工業地帯の猫散歩はもう1駅あるので、続きはまた後日ということで。