今日は日勤と夜勤に挟まれた一日だけの休暇。もともと明日以降はすべて日勤の予定だったが、職場でコロナ陽性者が出たため勤務シフトが変更された。職場で陽性者が出るのは今回が初めてではなく、1年近く前にももう一人罹患しているが、その時は(潜伏期間からして恐らく今回も)職場に蔓延するようなことはなかった。東京都の一日あたりの陽性者数は先週末の時点で35,000人に達しており、夜勤ともなれば16時間以上に渡って同室で仕事することを考えると、これは本当に綱渡り的だ。ちなみに俺は去年6月下旬に10日間ほど体調を崩し、発熱もしているが、発熱から2日後に受けたPCR検査の結果は陰性だった。偽陰性だった可能性もなくはないが、発熱と頭痛以外の症状がなかったことや、SpO2が正常値だったこと、妻への伝染が見られなかったことなどから、コロナではなかったのだろうと思っている。
休暇とはいえ一歩外に出れば灼熱地獄であり、朝のうちに庭の草刈りを済ませたあとはほとんど外出もせず、終日に渡って怠惰に過ごした。猫の方もお休みしたので、先日の伊豆四島猫旅の続きを載せることにする(前回の記事はこちら)。
新中央航空301便で神津島空港に降り立ったのは21日の9時半前。空港から集落までの2kmは森林地帯で日陰が多く、日差しが苦になることはなかったが、街に入ると急に辛く感じられるようになった。気温は30℃にも満たなかったが湿気がひどく、頻繁に水分を取って休まないとヤバいことが本能的に分かる。これが離島の気候かと思ってあとで調べたら、この日は日中でもほぼ湿度80%以上を維持していたようだ(三宅島アメダス)。ただ、このことは猫にとってさほど問題ではないらしく、日陰で涼しい顔をしているのを何匹も見かけた。彼らは地面が冷たければ何とかなるのだった。
こちらは階段で放熱中のサバ白。逃げるでもなくこちらを眺めている。
そういうことなら指でご挨拶。うちから160kmも離れているけど、同じ東京都民ということで一つよろしく。
警戒心の強いポイントさんを追って階段を下りると子猫の鳴き声が聞こえてきた。でもあの子は子猫って感じじゃないねえ。
鳴き声の主は奥の園芸ネットに絡まっていたのだった。しばらく様子を見ていたが、自力で抜け出すことは不可能と分かり、近所の奥さんに鋏を借りてほどいてやると、ものすごい勢いで走り去って二度と出てこなかった。お礼は大きなつづらでいいからねー。
真夏の猫旅は初めての経験だが、思ったよりは出歩いているようで、日なたを散歩中の猫に行き会うこともある。思い返してみると、今までで最も気温の高かった猫旅は2018年11月の台湾で、彰化県田中鎮で経験した最高気温がこの日とほぼ同じ29.2℃だった。普段は夜勤の前後に40℃近い街なかを歩き回っているが、わざわざ休暇にお金をかけてまでそうするほど酔狂ではない。
次の猫は白。神津島に白猫のW遺伝子が存在することが確認できたね。
距離を置いて再び止まった。慎重にやれば親睦を深められそうな気がするけど、あいにくこの先は他人の家。
その辺を一回りして先ほどの階段に戻ると、2匹の猫がいちゃついていた。
キジ白は遠目にもおっぱいが張っている。園芸ネットに絡まっていた子猫のお母さんかしら。
さっきの子猫はカラーポイントのようだったけど、あれは劣性遺伝で生じる毛色なので、両親ともに普通の毛色であっても生まれてくる可能性はある(ヘテロ接合同士の交配で25%の確率)。
でもお父さんがカラーポイントなら、その確率は50%になるね。
2時間半ほどの神津島滞在で最後に見かけた猫は車の下のキジ白。
本土の猫みたいに伸び切っていない。暑いというより眩しいのがイヤなのかも。
このころ時刻は10時半前。下田行き「フェリーあぜりあ」が出港する12:10までまだ時間があるが、早めに港へ行っておいたのは正解だった。というのも、俺はこの船が着岸する港を間違えて、島の西側にある前浜港へ行ってしまったからだ。離島というのは船が着く時間になると、どこからか人や車が集まってきて賑わうものだが、待合所や桟橋を見ても人っ子一人おらず、閑散というより森閑としている。こりゃおかしいと思って観光案内所のお姉さんに尋ねると、東海汽船は前浜港に入るが、神新汽船のフェリーあぜりあは島の東側の多幸湾に入るのだという(季節や風向きにもよる)。
両港は車で10分の距離で、タクシーを呼ぶこともできたので乗り遅れることはなかったが、離島という場所柄、もし間に合わなかったらすべての予定がご破算になるところだった。
1時間20分の乗船時間で向かう先は次の散歩地・新島。果たして猫は見つけられるかな。