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2019-01-29
外猫というか店猫

 台湾猫旅は気合いが入っていたので、記事の内容も紀行文みたいになってしまったが、プチ旅の方は普段と変わらないノリでやる。とはいえ香港は初めてということもあって、戸惑うことが多かった。それらをいちいち紹介するとまた長くなりそうなので、第一印象をものすごく簡単にまとめると、(1)色々と中国。(2)人多すぎ。(3)米は不味い。
 猫探しに関してはとても苦労して、30時間ほどの滞在時間で、カメラに収まったのはたった数匹だった。日本や台湾で見られる外猫然とした外猫はほとんど見なかった。たいていは商店の店先や、露店の商品の上にちょこなんとしていて、人の少ない早朝なら外猫活動しているのかも知れないが、出歩いているのはまったく見なかった。早朝といっても冬場の今は日の出時刻が7時すぎと遅く、写真を撮れるような明るさになったころには、どのストリートもすでに雑踏していた。露天市場などは商品なのかゴミなのか分からないものが雑然としていて、猫がいたとしても、とても見つけられそうになかった。
 初日(26日)は油塘と呼ばれる漁村を散歩。とあるパパイヤ屋で茶トラ白の店番を見つけた。
觀塘區の猫

 恰幅もいいし毛並みもいい。この街は魚介類が豊富なので、いいものをたらふく食べているかも。
觀塘區の猫

觀塘區の猫

 なお、終始面倒くさそうな顔をしていて、目線はまったくもらえなかった。
觀塘區の猫

 この日、外で見かけた唯一の猫。港鉄の深水埗駅から少し歩いたところ。
深水埗區の猫

 予定通りクリームあにきの店にも寄ってみた。主人と奧さんのほか、知り合いと思しきお姉さんがいて、客は俺だけ。台湾華語なら断片的に聞き取れる単語もあるが、広東語はさっぱりなので、一人だとちょっとかなり淋しかった。
 まだ18時すぎなのに眠そうなクリームあにき。
油尖旺區の猫

 手前は巨大クリーム霜降りの蛋糕ケーキさん。奥のキジ白は高妹ちゃん。読み方は北京語ならGāomèiだろうが、広東語でどう読むのかは知らない。
油尖旺區の猫

 この日は油麻地の明愛白英奇賓館(Caritas Bianchi Lodge‎)に泊まった。週末の香港、しかも人気の油麻地なので、手頃な値段のホテルがなかなか見つからなかったが、ここはシングルで1泊朝食付き600HKD(約8,400円)と破格の安さで、設備も良かったので満足できた。翌朝(27日)は7時半近くになってから散歩を開始したが、すでに人通りが多く、猫的にはかなり厳しかった。
尖旺區の猫

 この子はたまたま見つけられたけど、こんなんじゃ紛れちゃって分かんないよー。
尖旺區の猫

尖旺區の猫

尖旺區の猫

 俺、視力が落ちてるし、香港猫は無理だわ。
尖旺區の猫

 1時間に1匹ぐらいは、こういうのもいるみたいだけど、これが最後だった。
尖旺區の猫

 色違いの鈴が可愛いね。
尖旺區の猫

尖旺區の猫

 このあと中環から渡船で坪洲という小さな島に渡ったがまるでダメ。2時間ほど粘って諦めて、お昼すぎには梅窩からバスに乗って空港へ向かい、17:45発の中華航空916便で桃園へ飛んだ。桃園では聞き慣れた(?)台湾華語や台湾語に心底ほっとしたが、翌日(28日)の台湾散歩もかつてない厳しさに見舞われた。続きはまた後日
尖旺區の猫

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2019-01-28
台湾の東西南北の猫(19)

 4時間15分、12.6kmに渡る台南散歩を終えたのは11:20だった。白砂崙へ向かうバスは1時間前に発車していて、次は14:20まで来ないからもう諦めなければならない。行き先を失った俺は台南後站のベンチに腰掛けたまま、行き交う学生の群れをぼけっと眺めていた。台湾猫旅の帰国日、2018年11月16日は朝からやたら蒸し暑く、リュックを背負っての散歩は、残っていたすべての体力を奪い去り、しばらくの間そこから動くことができなかった。
 台南駅と台南空港は5kmほど離れていて、タクシーなら15分もあれば着く距離だが、飛行機の出発まで4時間もあり、今から行っても時間を持て余してしまってむしろ辛い。動物天国の台湾とはいえ空港内に犬や猫はいないだろうし、いたとしても軍民共用空港だから写真は撮れない。もう一箇所、どこかで猫を探すべきであろうと結論を出して、重い体を引きずりつつ、自動改札に悠遊卡をかざして駅構内に入った。空港から遠くなく、疲れ切った体にも優しく、それでいて猫に会える場所を思いついたのだった。
 まだ記憶に新しい岡山の猫だまりに着いたのは12時半前。最初に見かけたのは若い茶トラ白だった。2018年1月に訪れた時は茶系猫を見なかったように思うが、母猫と思しき三毛はいたので、茶色のO遺伝子はあって然るべき。
高雄市の猫

 台湾の猫はスリムなのが多い。うちのサチコみたいに単なる痩せっぽちではなく、精悍に見えるのは、野外で暮らしているからなのか、それともそういう血筋なのだろうか。
高雄市の猫

 鉢割れパターンは万国共通みたいだけどね。
高雄市の猫

 一応ここは高雄市岡山区というれっきとした直轄市(日本の政令指定都市に相当)だが、後站(駅裏)となると台湾ではどこも冷遇されていて、岡山もその例外ではない。時代を10年遡ったような街並みに自転車がのんびり通り、猫がそれを眺めている。
高雄市の猫

高雄市の猫

 こちらの茶トラ白は、さっきのよりも胴が太い。
高雄市の猫

 「いきなり現れて失礼なことを言う人だね」
高雄市の猫

 台湾名物は岡山にもあり。
高雄市の猫

高雄市の猫

 お寛ぎのところ済みませんね、お土産代わりに1枚頼むよ。
高雄市の猫

 車の陰になって毛色の分からない猫2匹。まだ若い子のようだね。
高雄市の猫

 車の下から出てきたサバトラは露骨に迷惑そう。そんな顔されたら日本人凹むよ……。
高雄市の猫

 「あんたらはメンタルが弱すぎだ」
高雄市の猫

 もう1匹は立派なスモーク。カッコいい!
高雄市の猫

 「僕の模様だって相当なものだけどね」
高雄市の猫

高雄市の猫

 スモークちゃんは人懐っこい子。構っているうちに打ち解けて、姿勢が崩れてきた。可愛らしい動画はこちら
高雄市の猫

 一気に崩れたな。
高雄市の猫

高雄市の猫

 ころんころんして本当に可愛い子。お持ち帰りしたいくらいだったが、動物を連れて国境を越えるのは並大抵ではないのだよなあ。
高雄市の猫

 そんな俺たちを後ろの方で眺めているのもいた。
高雄市の猫

 そろそろ空港に行かなきゃ。土壇場で愛くるしいのに会って、後ろ髪引かれることになっちゃったな。
高雄市の猫

 岡山から后里行きの区間車に乗り、台南の一つ手前の保安に到着したのは13:53。台南空港はこの小駅が最寄り駅で、それを当て込んでか、駅前の小さな広場には数台のタクシーが客待ちしていた。地味な服装の日本人然とした日本人が乗ろうというのに、カタカナ読みの「台南タイナン航空站ハンコンジャン」はここでも頑として通じない。バックパックを背負った外国人が空港以外にどこへ行くというのか。筆談で站を砧と間違って書いたら笑われ、憮然としてタクシーに乗り込むと、あとは順調で10分もせずに空港に到着した。
 台南空港は国際空港ではあるが、毎日運航の国際航路は香港行きとホーチミン行きが1便ずつあるだけで、俺が乗る関空行きは火曜日と金曜日の週2便のみ。だからなのか、イミグレを担当する係官はたった一人で、のんびりやるものだから、やたら時間がかかった。台湾南部の空港というと現状では高雄が最大だが、重工業や海運で発展してきた高雄市は経済の地盤沈下が著しく、観光資源の豊富な台南にいずれ追い越されるかも知れない。
 最後に今回の猫旅の集計を。初日の11月12日は台北市南港区で4匹、新北市瑞芳区で10匹、基隆市七堵区で8匹の計22匹。11月13日は最も充実していて、花蓮県萬榮郷で2匹、花蓮県瑞穂郷で14匹、花蓮県玉里鎮で12匹、台東県台東市で9匹、台東県金峰郷で7匹、台東県太麻里郷で16匹の計60匹。最も気温の高かった11月14日は高雄市三民区で5匹、高雄市鼓山区で10匹、彰化県田中鎮で7匹、南投県水里郷で4匹の計26匹。干し柿の鮮やかなオレンジ色と牡蠣殻が印象深かった11月15日は新竹市東区で2匹、新竹市北区で2匹、新竹県新埔鎮で2匹、雲林県台西郷で17匹、雲林県西螺鎮で3匹の計26匹。帰国日の11月16日は台南市安平区で19匹、台南市中西区で2匹、台南市北区で1匹、高雄市岡山区で6匹の計28匹。5日間の合計は162匹だった。
 今回は天気に恵まれて、東西南北で猫に会うという目標は達成できたし、たくさんの猫に会えたのも嬉しかったが、後処理が多すぎて、記事の執筆も半ば苦行と化してしまった。もし次回があるとしたら、今度はもう少し抑え目にやらないと、心も体も持たないと思った。
 ちなみにプランはもうほとんどできているんだけれども。
高雄市の猫

2019-01-27
台湾の東西南北の猫(18)

 かつて宮脇俊三が台湾鉄路千公里で訪れ、タクシー運転手に何度言っても通じなかった、台南の「運河ユンフ」に俺はいる。台湾華語をカタカナ読みしても絶対に通じないことは、俺も今回の猫旅でよく分かった。この言語は繁体字を使うので、日本人にはとっつきやすい反面、覚えなければならない漢字は多く、台湾の小学校で習う漢字の数(3,000字)は、日本の漢字検定準1級に匹敵するほどだ。しかしこれらの事柄は、恐らく台湾華語のアプローチとしては、さほど重要ではない。この言語は文字よりもまず発音を克服しないとどうにもならない。
 運河沿いの遊歩道は観光用に整備されていて、街なかを毛細血管のように巡る古い路地とは対照的だ。東京なら昔の月島を思い起こす雰囲気だが、月島と違うのは、その路地が曲がりくねっていて、地図なしにはとても歩けないという点だ。月島の路地は細いといっても碁盤目状なので、よほど方向音痴でもなければ、出てこられないことはないが、安平老街の路地は、一度入ったら出られない世田谷迷路をぎゅっと濃縮したような感じだ。
 しかし俺が未だにこの路地に留まっているのは、決して道に迷ったからではなく、猫がたくさんいすぎて先に進めないからだ。スクーターの擦れ違いも困難な細い路地からは脱したものの、老街からはまだ抜けられずにいる。
台南市の猫

 ああいうのがわんさかいるのよ、この街には。
台南市の猫

 「見つからないようにしているつもりなのに」
台南市の猫

 「あの日本人、眼を皿のようにして歩いているんだもの」
台南市の猫

台南市の猫

 少し広めの道に出たと思ったら、どうやらここは廟か何かの参道らしい。黒いのがこちらを見つめて警戒している。
台南市の猫

台南市の猫

 早め早めの避難が重要。なかなか危機管理のしっかりしている猫さんで。
台南市の猫

 「どういたしまして」
台南市の猫

 茶トラが広場の隅を巡回中。おーい。
台南市の猫

 訝しんでいるな。
台南市の猫

 刺激すると、たぶんあの隙間から逃げるから、そおっと行かないとな。
台南市の猫

台南市の猫

 次の猫も茶トラ。にゃ、にゃと短く鳴きながら駆けてきた。
台南市の猫

 「らんらんらん」
台南市の猫

 「あっ、可疑人物あやしいヤツ!」
台南市の猫

 「その手には乗りませんからね!」
台南市の猫

 ええと、どの手でしょう。
台南市の猫

 その後ようやく老街を抜けて、コンビニのイートインで休憩したが、背中のリュックと湿気にやられて、なかなか動く気になれない。台南の猫探しは10時ごろには終えて、そのあとバスに乗って白砂崙と呼ばれる海辺の街に移動する予定だが、時刻はすでに9時近く、だいぶ雲行きが怪しい。
 帰りの飛行機は台南空港を15:25に出発する。いつもは台北松山から羽田へ飛ぶ中華航空222便を利用しているが、今回に限っては、台南から関空へ飛ぶ同192便を利用することにしていた。これといった理由はないが、敢えて言うなら、いつも松山空港と222便の組み合わせで飽きたのと、あまり長い時間飛行機に乗っていたくないからだ。そもそも俺は飛行機が苦手で、座席でじっとしていられるのはせいぜい4時間が限度だ。台湾ばかりを旅行先に選ぶのも、猫がたくさんいて人々が親切だからというだけでなく、その範囲で行ける自由民主主義国がほかにないからだ。羽田から台北松山は向かい風なので4時間かかるが、台南から関空なら距離は短いし追い風なので2時間40分で着く。関空から東京までは遠くても、鉄道ならいくら乗っても苦ではない。
 まあそんなことはどうでもいいんだが、老街を抜けると今度は逆に猫影が薄くなり、見つけるのに難儀するようになった。日が高くなってスクーターが増えたせいかも知れない。
台南市の猫

 赤い路地の茶トラから1時間経って、ようやく見つけた黒白。もう少しバランス良く現れて欲しいな。
台南市の猫

 「都合のいいこと言ってら」
台南市の猫

 道端の木っ端で茶トラが休んでいた。
台南市の猫

台南市の猫

 ただの木っ端かと思ったら、ずいぶん年季が入っているようだ。大切な爪研ぎ道具なのね。
台南市の猫

 長かった台南散歩の後半は猫影薄く、スリム美人三毛で締めくくりとなった。
台南市の猫

 お尻にピントが合っちゃった。スタイルいいねえ。
台南市の猫

 スクーターに身を隠して隠れんぼすると、こちらに向き直って近寄ってきた。
台南市の猫

台南市の猫

 おっぱいが張っているので、お母さん猫だったみたい。足止めして悪かったよ、子供たちのところへ戻っておくれ。
台南市の猫

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